幼なじみのフキゲンなかくしごと





『みずきくん、これ……』

『何回言ったら分かんの?いらないって』

『っ……ごめんなさい』



あさひを最初に拒み始めたのは、それから間もい日だった。


きっかけは、自分の中のバカみたいな嫉妬心。


俺は自分が思ってるほどオトナじゃなかった。今思えば、周りの誰よりも幼かった気さえする。




返事の手紙を渡すタイミングが全く掴めなくて、俺は何度もあさひの教室をのぞきに行っていた。



そんなとき、たまたま見てしまった。

あさひが、他の男に手紙を渡すところを。

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