幼なじみのフキゲンなかくしごと
……とっくの前から覚悟していた。
そもそもこれは、自分で決めたことだ。
時期が早まっただけで、結果はどちらも同じこと。
それなのに。
どうして俺は、
こんなに動揺しているんだろう。
「一応、お前の意思も聞いておこうと思ってな。まあしかし、なんら問題ないだろう?」
「……」
「以前、お前にはちゃんと他の選択肢も与えた。それを選ばなかったのはお前だ」
「……はい」
自分の意思。
選んだのは俺。
頷くことしかできないんだ。
父の言っていることに
間違いは一つもないんだから。