幼なじみのフキゲンなかくしごと
恥ずかしさに、じわりと涙が滲んできそう。
抵抗することを忘れて、スマホは大人しく瑞季くんの手に渡る。
それなのに瑞季くんはスマホに視線を落とすことなく、視界に私を捉えて離さない。
近い距離。
ふたりきり。
どきどきなんてものじゃない。
バクハツしそう
「……そんなカオして」
「……?」
「かわ、いい……から困る」
ーードン
って、心の中に爆弾が落とされたみたいだった。
二人きりという状況が幸せでふわふわと夢心地だったから、幻聴だったのかもしれない。
だって、瑞季くん今
「部屋」
「へ?」
「あさひの部屋行く」
腕を引かれた。
まるで自分の家を案内するみたいにトントンと階段を上って、あっという間に私の部屋の前に立つ。