幼なじみのフキゲンなかくしごと
◆
手紙の件以来、あさひと顔を合わせることがないまま、6年の1学期が終わった。
あさひがあからさまに俺を拒んでいたから。
学校の前にいつもように家に迎えに行くと、あさひのお母さんに「先に行った」と言われた。
当然、あさひが俺の教室に来ることはなかったし、俺が押しかけても目も合わせてもらえない。
夏休みの前日、当てつけのように、あさひの前で他の女の子を遊びに誘った。
……そんなことをしたのは初めてで。
軽い気持ちだったのに、帰り際にこっそり振り向くと、あさひが泣いていた。
胸が締めつけられた。
また、傷付けた。ごめんって謝りに戻ろうと立ち止まったのに、やめた。
" もっと傷付けばいい " なんてひねくれた感情の方が勝ってしまったから……。
突き放しても、あさひは離れていかないって
心のどこかで思っていたのかもしれない。
手紙の件以来、あさひと顔を合わせることがないまま、6年の1学期が終わった。
あさひがあからさまに俺を拒んでいたから。
学校の前にいつもように家に迎えに行くと、あさひのお母さんに「先に行った」と言われた。
当然、あさひが俺の教室に来ることはなかったし、俺が押しかけても目も合わせてもらえない。
夏休みの前日、当てつけのように、あさひの前で他の女の子を遊びに誘った。
……そんなことをしたのは初めてで。
軽い気持ちだったのに、帰り際にこっそり振り向くと、あさひが泣いていた。
胸が締めつけられた。
また、傷付けた。ごめんって謝りに戻ろうと立ち止まったのに、やめた。
" もっと傷付けばいい " なんてひねくれた感情の方が勝ってしまったから……。
突き放しても、あさひは離れていかないって
心のどこかで思っていたのかもしれない。