幼なじみのフキゲンなかくしごと
冷たい水
◆
「いやだねー雨」
「……うん」
「でも思ったより降ってないね」
「……うん」
「ていうかさ、ここの答え何になった?」
「……うん」
「……」
ぼんやりと窓の外を見つめていると、突然、視界を何かでさえぎられた。
焦点を合わせてみると、それは友香ちゃんの手のひらで。
「あさひ、話聞いてた?」
「えっ。あっ……ごめん、ぼうっとしてた」
「もうーしっかりしてよ。朝からずっとこうなんだから」
「ちょっと寝不足で……」
友香ちゃんは眉を寄せる。
そして、顔を近づけてきて、小声でひとこと。
「また矢代くん?」
「いやだねー雨」
「……うん」
「でも思ったより降ってないね」
「……うん」
「ていうかさ、ここの答え何になった?」
「……うん」
「……」
ぼんやりと窓の外を見つめていると、突然、視界を何かでさえぎられた。
焦点を合わせてみると、それは友香ちゃんの手のひらで。
「あさひ、話聞いてた?」
「えっ。あっ……ごめん、ぼうっとしてた」
「もうーしっかりしてよ。朝からずっとこうなんだから」
「ちょっと寝不足で……」
友香ちゃんは眉を寄せる。
そして、顔を近づけてきて、小声でひとこと。
「また矢代くん?」