現場系男子にご用心!?【長編改訂版】
「真輔くん!ほらこっちよ!いいかげんに来なさい!!」
真輔は結婚式場にテンションが上がっているようだ。
真輔を呼ぶ母の声が、私たちのいる控室にまでこだまする。
「母さん大変そう。大丈夫かな~」
「あはは、本当にじっとしていない奴だからなぁ。俺とおもちゃの車をいじってるときは、凄い集中力なのに」
「そういうところ和宏くんにそっくりだよね。和宏くんも真輔も車に熱中してると、呼んでも反応がないんだもん」
「俺、小さいころからそういう子だったからなぁ。悪いところ似ちゃったかな?」
「いいんじゃない。好きなことに熱中できるって素晴らしいことだよ」
和宏くんは白のタキシードに身を包み、私の支度が出来上がるのを待っていた。
鏡越しに和宏くんを見る。
キッチリとセットされた髪。
そして白いタキシードで強調されたすらっとした身体のラインに長い脚。
まるで王子さまみたいだ。
鏡越しでも、見るのをためらってしまうくらいに格好いい。
「どうしたの?里緒奈」
とはいえやっぱり見たくなって、じっと見ていると鏡越しに和宏くんと目が合う。
目が合ったとき、ドキッとしてしまって顔が急に熱くなった。
「え?いや、格好いいなあと思って」
「……ありがとう。里緒奈も凄く綺麗だよ」
「あ、ありがとう……。綺麗って言葉は言い過ぎだと思うけど」
たしかにしっかりと化粧された私の顔は、普段の私とはまったく違っていた。
ビックリするくらいに、違う。
でも、ちょっと気を抜けばやっぱり私だし。
普段碌に化粧もしないから、色んなもの顔に付けられて皮膚が重く感じるし、髪の毛だって皮膚ごと後ろに引っ張られてちょっと痛い。
ついでにウエストもガチガチにコルセットで絞められて、息も浅くしか出来ない。
結婚式ってこんなに大変なんだって、改めて思う。
でも、和宏くんと一生に一度しかないものだし。
そんなこと言ってられないよね。
真輔は結婚式場にテンションが上がっているようだ。
真輔を呼ぶ母の声が、私たちのいる控室にまでこだまする。
「母さん大変そう。大丈夫かな~」
「あはは、本当にじっとしていない奴だからなぁ。俺とおもちゃの車をいじってるときは、凄い集中力なのに」
「そういうところ和宏くんにそっくりだよね。和宏くんも真輔も車に熱中してると、呼んでも反応がないんだもん」
「俺、小さいころからそういう子だったからなぁ。悪いところ似ちゃったかな?」
「いいんじゃない。好きなことに熱中できるって素晴らしいことだよ」
和宏くんは白のタキシードに身を包み、私の支度が出来上がるのを待っていた。
鏡越しに和宏くんを見る。
キッチリとセットされた髪。
そして白いタキシードで強調されたすらっとした身体のラインに長い脚。
まるで王子さまみたいだ。
鏡越しでも、見るのをためらってしまうくらいに格好いい。
「どうしたの?里緒奈」
とはいえやっぱり見たくなって、じっと見ていると鏡越しに和宏くんと目が合う。
目が合ったとき、ドキッとしてしまって顔が急に熱くなった。
「え?いや、格好いいなあと思って」
「……ありがとう。里緒奈も凄く綺麗だよ」
「あ、ありがとう……。綺麗って言葉は言い過ぎだと思うけど」
たしかにしっかりと化粧された私の顔は、普段の私とはまったく違っていた。
ビックリするくらいに、違う。
でも、ちょっと気を抜けばやっぱり私だし。
普段碌に化粧もしないから、色んなもの顔に付けられて皮膚が重く感じるし、髪の毛だって皮膚ごと後ろに引っ張られてちょっと痛い。
ついでにウエストもガチガチにコルセットで絞められて、息も浅くしか出来ない。
結婚式ってこんなに大変なんだって、改めて思う。
でも、和宏くんと一生に一度しかないものだし。
そんなこと言ってられないよね。