現場系男子にご用心!?【長編改訂版】
***
「お疲れ様でしたー」
終業のベルから一時間ほど過ぎて、ようやく会社から帰ることが出来た。
試製で自分の分のノルマが終わらなかったのもあるが、雑念が邪魔をして思ったように進まなかったってのもある。
仕事にまで影響があるなんて、本当どれだけメンタル弱いんだ、私は。
「うー……寒っ」
外に出るなり、そう声をあげた。
外はもうすっかり真っ暗で、もうそろそろ雪が降りそうなくらい冷え込んでいる。
あと一か月ほどで、クリスマスが来るか。
今年もひとり、ショートケーキとウィスキーでお祝いかな。
なんて、寂しいクリスマスなんだろう。
毎年そうやってひとりで祝ってきたのに、今回に限ってこんなに寂しく思うんだろうか。
コンビニに寄り、適当に夕飯を買ってアパートへと戻る。
自分の部屋の扉の前に着き、カバンから鍵をごそごそと手探りで探しているとき、後ろから声を掛けられた。
「――おい」
低い、それでいて聞き慣れた声。
驚いて後ろを振り返った。
そこには岡田さんの姿。
その表情は、見たこともないくらい怖い。
「ひっ……!お、岡田さ……」
「携帯、電源切るなって言ったろ?あと、なんで返信よこさねえんだよ」
相当怒っているらしく、口調まで変わっている。
怒るとこんな感じになるのか。
岡田さんの新たな一面を発見したな。メモメモ。
……って、こんなときに、そんな冗談考えてる場合じゃないよ!自分!!
「お疲れ様でしたー」
終業のベルから一時間ほど過ぎて、ようやく会社から帰ることが出来た。
試製で自分の分のノルマが終わらなかったのもあるが、雑念が邪魔をして思ったように進まなかったってのもある。
仕事にまで影響があるなんて、本当どれだけメンタル弱いんだ、私は。
「うー……寒っ」
外に出るなり、そう声をあげた。
外はもうすっかり真っ暗で、もうそろそろ雪が降りそうなくらい冷え込んでいる。
あと一か月ほどで、クリスマスが来るか。
今年もひとり、ショートケーキとウィスキーでお祝いかな。
なんて、寂しいクリスマスなんだろう。
毎年そうやってひとりで祝ってきたのに、今回に限ってこんなに寂しく思うんだろうか。
コンビニに寄り、適当に夕飯を買ってアパートへと戻る。
自分の部屋の扉の前に着き、カバンから鍵をごそごそと手探りで探しているとき、後ろから声を掛けられた。
「――おい」
低い、それでいて聞き慣れた声。
驚いて後ろを振り返った。
そこには岡田さんの姿。
その表情は、見たこともないくらい怖い。
「ひっ……!お、岡田さ……」
「携帯、電源切るなって言ったろ?あと、なんで返信よこさねえんだよ」
相当怒っているらしく、口調まで変わっている。
怒るとこんな感じになるのか。
岡田さんの新たな一面を発見したな。メモメモ。
……って、こんなときに、そんな冗談考えてる場合じゃないよ!自分!!