現場系男子にご用心!?【長編改訂版】
「秋元さん」
「なあに?」
「答え辛いのは承知の上ですけど、秋元さんって結婚するまで、どのくらい付き合ってました?」
私の質問に秋元さんの箸が止まる。
私の瞳をじっと見つめ、そしてふふっ、と笑った。
「……なあに?もしかしてもうそんな話が出てるの?」
「えっと……」
少し言いにくく言葉を詰まらせていると、秋元さんは箸を動かしながら、私の問いに答え始める。
「私は結婚するまで十年、ずっと付き合ってたのよ。あっちがなかなか結婚に煮え切らなくてね、無理矢理結婚したって感じかな。子供も出来てそれなりに生活してきたけど、結婚するまで長いこと来ていたから、常に隣にいるってのが普通になっちゃったのね。刺激もなにもなくて、そのうちにあっちが浮気して、浮気相手にのめり込んじゃって、で、離婚」
「……はあ」
「私はね、多分結婚のタイミングを間違えたんだと思う。もう少し早めに結婚していたなら今でも上手くいっていたかもしれない。結婚はタイミングよ。しようと思ったときにしないと、ずるずると付き合っていっちゃうだけ。結婚してからだってちゃんと愛は育めるんだから、あまり余計なことを考えない方がいいかも。結婚したいと思うときが一番のタイミング。そこに早いも遅いもないと思う」
余計なこと……。
それは今私が頭の中でぐるぐると回っている事なのだろうか。
「でも結婚ふたりだけのことじゃなく、お互いの家の繋がりでもあるから、それぞれの家庭に問題があるようなら考えた方がいいけど。あちらのご両親には会った?」
「い、いえ、それはまだ……」
「そう。じゃあ会ってみてからね。でも岡田さんあれだけいい人だし、ご両親も問題なさそうだけど。そんなに気にする必要もないんじゃない?岡田さんとなら。なにがそんなに不安?」
「そりゃあ、今まで仕事ばかりで家のことをなににもしてこなかった人間ですから、ちゃんとできるのか、とか……。でも一番はとにかく結婚を急いでいるような感じなんです。それが凄く気になって」
「なあに?」
「答え辛いのは承知の上ですけど、秋元さんって結婚するまで、どのくらい付き合ってました?」
私の質問に秋元さんの箸が止まる。
私の瞳をじっと見つめ、そしてふふっ、と笑った。
「……なあに?もしかしてもうそんな話が出てるの?」
「えっと……」
少し言いにくく言葉を詰まらせていると、秋元さんは箸を動かしながら、私の問いに答え始める。
「私は結婚するまで十年、ずっと付き合ってたのよ。あっちがなかなか結婚に煮え切らなくてね、無理矢理結婚したって感じかな。子供も出来てそれなりに生活してきたけど、結婚するまで長いこと来ていたから、常に隣にいるってのが普通になっちゃったのね。刺激もなにもなくて、そのうちにあっちが浮気して、浮気相手にのめり込んじゃって、で、離婚」
「……はあ」
「私はね、多分結婚のタイミングを間違えたんだと思う。もう少し早めに結婚していたなら今でも上手くいっていたかもしれない。結婚はタイミングよ。しようと思ったときにしないと、ずるずると付き合っていっちゃうだけ。結婚してからだってちゃんと愛は育めるんだから、あまり余計なことを考えない方がいいかも。結婚したいと思うときが一番のタイミング。そこに早いも遅いもないと思う」
余計なこと……。
それは今私が頭の中でぐるぐると回っている事なのだろうか。
「でも結婚ふたりだけのことじゃなく、お互いの家の繋がりでもあるから、それぞれの家庭に問題があるようなら考えた方がいいけど。あちらのご両親には会った?」
「い、いえ、それはまだ……」
「そう。じゃあ会ってみてからね。でも岡田さんあれだけいい人だし、ご両親も問題なさそうだけど。そんなに気にする必要もないんじゃない?岡田さんとなら。なにがそんなに不安?」
「そりゃあ、今まで仕事ばかりで家のことをなににもしてこなかった人間ですから、ちゃんとできるのか、とか……。でも一番はとにかく結婚を急いでいるような感じなんです。それが凄く気になって」