正しい男の選び方
葉子は店長のところに浩平を連れて行く。ざっと説明をした。
店長は、葉子の話を聞きながらも、仕事中になんでこんな話をいきなりしだすのか、というような当惑した顔を隠しきれない。
「なので、ウチで提供できませんかね、食べ物」
最後に葉子が提案した。
「ウチで? 三時間で200人? 無理だろ」
「出来ますよ。っていうか、やりましょうよ!」
「……どうやって?」
葉子はまた、一つ深呼吸をした。
「飲み物は?」
「それは大丈夫。用意始めてる」
「パーティーを手伝う人は誰かいるの?」
「ケータリングのところから何人か手伝いが来る」
「何人?」
「8人」
「11人来てもらって。今すぐ。三人はスーパーの調理場に入ってもらうから」
「了解」
「食器その他は?」
「それもケータリングが」
「じゃ、それもすぐに持って来てもらって」
「わかった」