正しい男の選び方
「とにかくギャラクシーはね……」
浩平は葉子の方に顔を向けようともしない。
「聞いてる?」
「聞いてるよ。ギャラクシーだろ。で?」
スマホから目を離さない。いかにも投げやりな返事だった。こういう話はしたくないのに違いない。
「……もう、いい。どうせ真面目に聞く気なんてないでしょう」
「そんなことないよ」
相変わらず浩平の目はスマホを追ったままだ。
口先ばかりの男。
「女とやることしか考えてないのよ、どうせアンタは」
「まあ、それは否定しないけど」
「ほんっと呆れた。……昨晩のことは私の人生の最大の汚点だわ」
葉子は勢い良くベッドから飛び出すと、すぐさま着替えて浩平のペントハウスを後にした。