たった一つの忘れ物(仮)
「っしゃぁあ!!!!受かった!!お父さん、おじいちゃん、神様ありがと―!!!!!!」
あの春、あたしは見事県立高校に合格した。
「ゆう、大袈裟だって。あたしまだ見てないんだから、横で騒がないでよね!!」
そう言って、合格者の番号が書かれた掲示板を見る彼女は、幼稚園からずっと仲良しの“星野沙耶”。
彼女とあたしは幼稚園からずっと仲良しで、同じ高校に行く事がその時からの夢だった。そしてもうすぐそれが叶おうとしている。
「だって!!マジ奇跡じゃん!?これも死んだお父さんとおじいちゃんのお陰…いや、あたしの実力の成果だね!沙耶も喋ってないで早く確認しなよ。」
そう騒ぎまくるあたしと違って、沙耶は下を向いたまま黙っている。
「どうしたの?」
心配そうに沙耶の肩を叩くとボソッと呟いた。
「…ない…あたしの番号がない…!!」
「え…!?うそ…そんな事ないって!もう一回見てみ!?見落としてるかもしれないじゃん!沙耶、受験番号何番!?」
焦りながら言うあたしに対して、沙耶は肩を震わせている。
「沙耶…?」
心配そうに沙耶の顔を覗き込む。
「ククククッ…ブハハハハ!!!!ゆう…ブッ…マヂになってやんの!」
「はあ!?最悪!! マヂ心配して損したぁ」
そう言って怒ったフリをする。
「ははは!ごめん、ごめん。でも二人共受かったんだから結果オーライじゃん」
まあ…言われてみればそうか、と単純にもあたしは納得してしまった。
こうしてあたし達は遥々この高校に入学し、しばらくして新しい友達ができた。
あの春、あたしは見事県立高校に合格した。
「ゆう、大袈裟だって。あたしまだ見てないんだから、横で騒がないでよね!!」
そう言って、合格者の番号が書かれた掲示板を見る彼女は、幼稚園からずっと仲良しの“星野沙耶”。
彼女とあたしは幼稚園からずっと仲良しで、同じ高校に行く事がその時からの夢だった。そしてもうすぐそれが叶おうとしている。
「だって!!マジ奇跡じゃん!?これも死んだお父さんとおじいちゃんのお陰…いや、あたしの実力の成果だね!沙耶も喋ってないで早く確認しなよ。」
そう騒ぎまくるあたしと違って、沙耶は下を向いたまま黙っている。
「どうしたの?」
心配そうに沙耶の肩を叩くとボソッと呟いた。
「…ない…あたしの番号がない…!!」
「え…!?うそ…そんな事ないって!もう一回見てみ!?見落としてるかもしれないじゃん!沙耶、受験番号何番!?」
焦りながら言うあたしに対して、沙耶は肩を震わせている。
「沙耶…?」
心配そうに沙耶の顔を覗き込む。
「ククククッ…ブハハハハ!!!!ゆう…ブッ…マヂになってやんの!」
「はあ!?最悪!! マヂ心配して損したぁ」
そう言って怒ったフリをする。
「ははは!ごめん、ごめん。でも二人共受かったんだから結果オーライじゃん」
まあ…言われてみればそうか、と単純にもあたしは納得してしまった。
こうしてあたし達は遥々この高校に入学し、しばらくして新しい友達ができた。