たった一つの忘れ物(仮)
キーンコーンカーンコーン

授業の終了のチャイムが鳴った。

「ふぁぁあ~やっと終わったあ!!なあ、結愛!!今から優奈と3人でどっか食べに行かん?」

背伸びをしながら大きな欠伸をする沙耶がはしゃぎながら言う。

「ぉお~いいね~何処行く?」

「せやなあ…」

鞄の中に教科書を入れながら二人が考えていると、優奈が後ろから嬉しそうにやって来た。

「なあ、結ちゃん!!沙耶!!今から合コン行かへん!?」

「「合コン!?!?」」

あたしと沙耶は声を揃えて言った。

「ははっ!そんな二人共ビックリせんでも。笑 それよりどうよ!?行く!?」

「合コンかぁ…あたしもそろそろ彼氏欲しいし…行こっかな♪」

沙耶は少し考えたが、数分も経たぬ間に答えた。
それに対し、あたしは

「あたしは行かん」

と即効で返す。

合コンなんてあたしは無理。どんな奴が相手か分からんしそれに彼氏なんて欲しくない。

「ぇえ~結ちゃん行こうなぁ~向こうもさ、3人で来るみたいやしこっち2人やと足りひんねん(泣)」

「そんな事言われても…」

「お願い!!」と優奈に強く言われ、沙耶にも頼まれて流石に断れなくなったあたしは合コン行きをOKした。

「さっすが!!結ちゃん!!ぢゃあ今から行くで!!」

こうしてあたし達3人は合コンに行くため、近くの某飲食店に向かった。
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