スウィングしなけりゃときめかない!―教師なワタシと身勝手ホゴシャ―
うわぁ、それ、ほんとに言っちゃうんだ。
てか、抱き寄せないでってば。
腰に腕とか回さないでってば。
襟元わざわざ広げてみせなくていいってば!
「ら、頼利さん……」
顔が近い。
妖しく笑った目の奥に甘い熱が宿っていて、わたしはあっさり意識を奪われていく。
「嫉妬のせいで、火が点いちまったんだよな。なぎさ、明日は学校も休みだし、今夜は覚悟してろよ。寝させねぇから。
ってことで、お坊ちゃんは潔くあきらめな。なぎさは、心も体もおれに落ちてんだ」
過激すぎるセリフにうぎゃーと叫びそうになった次の瞬間、開きかけた唇は、優しくふさがれていた。
キス、してる。
ちょっと待ってこんなの打ち合わせになかったっていうかここまでするってわたし言ってないけどやっぱりちょっと待たないで。
意味わかんないけど。
強引すぎるけど。
落ちるときは落ちるもんなんだ。
恋に。
ぽとっ。
わたし、頼利さんのこと、好きだ。