スウィングしなけりゃときめかない!―教師なワタシと身勝手ホゴシャ―
「そうなの。らみちゃん、小学4年生が子どもだけで生活するのは、できないわけじゃないけど、難しいでしょ? だから、みんな必ず大人と一緒に生活してるよね?
らみちゃんと一緒に生活してるのは、頼利さんだよね?」
「あのね、月曜の夕方から金曜の夕方までは頼利と一緒だよ。金曜の夜におじいちゃんとおばあちゃんの家に行って、金土日はそっちに泊まるの。
月曜の朝は、家から登校してるんじゃないんだよ。びっくりした?」
「おうちから登校してるんじゃないんだ? それ、すごいね」
「でしょおっ!」
うふふーっ、と、らみちゃんはにんまりしている。
よしよし、ちゃんと納得しながら話を聞いてくれてる。
4の2ルール改正まで、あと1歩だ。
「らみちゃんのために、4の2ルールの間違ってたところ、正しくしたいと思います。
おうちの人とは、『一緒に生活している大人』です。だから、頼利さんも、おじいさんも、おばあさんも、らみちゃんのおうちの人なの」
「おうちの人って、いっぱいいていいの!? あたし、おうちの人って、おかあさんだけだと思ってた!
おかあさんね、ガイコクにいて、電話もないんだよ。夏休みの終わりに帰ってくるの」