俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
彼の登場により、教室内はざわざわとし始めた。




そして主に、女の子たちの視線が彼へと集められていた。




明らかに教室内の空気が変わったのが分かった。




黒髪にゆるくかかったパーマ。陶器のように綺麗な白い肌。そしてすらりと伸びる手足に少し吊り上がったような瞳。




一般的にイケメンの部類に入る人だった。しかもかなり上位の。




まっ、私は興味ないけど。




冷静に分析をしていると、彼の向かう足はみるみる私の席のほうへと向かってきていた。




そして私の後ろを通り、左隣の窓際の席へと座ったのだった。




えっ私の隣ってこの人だったんだ。

普通に考えて席空いてるのここしかないし、当たり前か。




柊悠翔…って言ったよね。

確かさっきの子がなにか言おうとしてたんだよね。

ふ~ん…




ついぼーっと隣に座る彼をみてしまってると、その視線に気づいたのか、彼と視線が合わさってしまった。
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