俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
やばっ見すぎてたっ…




私は咄嗟に視線を逸らした。




どうしよう…あからさまに変な態度とっちゃった。




少し焦っていると次の瞬間、隣の席から小さな声が耳に入った。




「…鬱陶しい。いちいち見てんじゃねーよ」




「…えっ?」




思わず自分の耳を疑った。




すぐさま彼のほうへと振り返ると、顔を机に突っ伏せ、すでに寝る体勢に入っていた。




いっ今のって…どう考えても私に向けて言ったんだよね?

そりゃ、ちょっとぼーっとしてたけど、鬱陶しいはちょっと言いすぎでしょ!




頬をぷくっと膨らませ、彼の後頭部を睨んだ。




「水沢~水沢花~」




「あっ、はい!」




名前を呼ばれ我に返った。




ふぅ~と小さく息を吐き落ち着かせると、視線を前へと向けた。
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