俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
◇◆◇◆ 悠翔side




遠足を終えバスで帰っていると、俺はぼーっと窓の外を眺めた。




「…なにやってんだか」




今日のことを振り返っては、何度も大きなため息をついていた。




あの後、バーベキュー会場へ戻ろうとしたとき…




「そういえばさ、私のこと助けてくれたとき、名前で呼んだりとかしてなかった?」




「…呼ぶわけないだろ」




「だよね~やっぱあれ、夢だったのかな。誰かが私の名前を必死に呼んでてくれた気がしたんだけど」




「…」




なにやってんだよ、俺。




あの時、あいつの意識が朦朧としててくれてよかった。
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