俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
まっ、さっきのは聞こえなかったってことにして、気にしないでおこっと。

もしかしたら、私の聞き間違いってこともあるかもしれないし。




それからスムーズに出欠確認を終えると、詳しいことは明日説明するということで、初回のホームルームは終わった。




そして先生が教室を出て行くのを合図に、教室内はざわつきを取り戻した。




特に予定もないし、さっさと家に帰ろっかな~




荷物をまとめていると、隣の席で未だ熟睡している姿が目に入った。




まだ寝てたんだ。

…しょうがない、起こしてあげよっかな。




先ほどのことなど忘れ、そんな軽い気持ちで彼へと手を伸ばした。




「ねえっもうホームルーム終わったよ?いつまでも寝てないで起きなよ~」




そう言って眠っている彼の肩をゆすった。
< 13 / 331 >

この作品をシェア

pagetop