俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
あいたたたっ…




…あれ…倒れたはずなのに、痛くない…?




おかしい、体のどこもいたくない。




それに、なんだかクッションのような温かいものが下に…




そーっと目を開けて私は、声を失った。




「てめぇ…」




「ひ、柊くん……!」




見事に私の下敷きになってしまっていたのだった。




見たこともないような鬼の形相で私のことを睨み付けていた。




ひっひぃぃぃ!




私はあまりの恐怖に一瞬で飛び起きた。




「ごごごごご、ごめんっ!躓いちゃって……」




やばいやばいやばい……
あの柊くんを下敷きにしてしまったよ、私。




どうしよう、殺される…
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