俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
「…ん……」




柊くんはようやく起きたのか、小さな声を漏らすと身じろぎした。




「起きた?」




そう言って彼の顔を覗こうとすると、半開きの目と目が合った。




「お前っ…」




彼は一瞬目を見開くと、うざったそうにため息をついた。




そしてゆっくりと体を起こし、一切視線を合わせることなく言った。




「うざい」




「………はい?」




思わず彼の言葉に目をぱちぱちとさせた。
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