俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「あ、そうだったよね。えっと、まずは柊悠翔くんのことなんだけど…」




その名前を聞いて先ほどあった出来事が鮮明に再び脳裏をよぎった。




そして今更になって腹が立ってきていたのだった。




柊悠翔…！

人が親切に起こしてあげたっていうのに、あの態度はないでしょ。




「柊くんって感じ悪いよね。顔がちょっといいからって偉そうにしちゃってさ」




あんな人絶対関わりたくないよっ

性格ひねくれすぎてるんじゃないの。




「私、柊くんと同じ中学だったからよく知ってるんだけど、柊くんはねここらへんで有名な人なんだよ」




「…かっこいいから？」




「うんっこの辺りじゃ柊くんが一番かっこいいってみんな言ってるよ。だから、柊くんのファンクラブとかもあるの。さっき水沢さんの席に座ってたあの子なんて、ずっと柊くんのことが好きで追いかけてるんだよ。だから柊くんに近づく女の子には容赦しないんだ」