俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
私たちは特に何かを話すわけでもなく、微妙な距離を空けて歩いていた。




しかし、不思議とこの空間が居心地よかった。




この距離感もこの静けさも、全く嫌じゃなかった。




坂を下ったところで柊くんが口を開いた。




「…さっきの転校生と知り合いなわけ?」




「へ?涼太くん?今日初めてあったばっかだけど」




「ふーん」




ん?なんだろう?
私何か変なこと言った?




「そのわりには仲良さそうにしてたけど」




あれ?柊くん今日ちょっと機嫌悪い?
なんかいつもより声が怖いような…
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