俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
そうだよ、俺は女が嫌い。

だからあいつを好きなわけがない。




…そうだよな?




自分の言葉に自信を持てなくなってきていた。




訳の分からない色んな感情が俺の中を駆け巡っていたのだ。




俺は…一体…




「じゃあ、花のことも嫌いなんだ?」




俺は一呼吸置いてから「ああ」と答えた。




なんでだろう。
胸がズキズキと激しい痛みを覚える。




一瞬あいつの悲しそうにする顔が頭を過った。




「ふーん…俺はてっきり花のことが好きだと思ってたけど。どうやら俺の勘違いだったみたいだね」
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