俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
「…花」




「へ?今、私のこと…」




今、花って呼んだ?




私のこと、花って言ったよね?
聞き間違いじゃないよね…?




「花…呼べよ」




聞き間違いじゃないっ…




初めて名前で呼ばれた。




やばい…急に恥ずかしくなってきた…




それにわざとなのか、柊くんはいつもより声を低く囁くようにして私の名前を呼んだのだ。




そのせいもあり余計恥ずかしさに拍車がかかっていた。




「無理無理っ恥ずかしい!」




私を俯きながら必死に首を横に振った。
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