俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
暫く経っても柊くんは何も言わなかった。




もう、なんで何も言ってくれないのよっ




私だけ色々話しちゃって余計に恥ずかしいじゃん!




チラッと柊くんを見ると、顔を赤く染め、口をぽかーんと開けたまま固まっているようだった。




「えっ!ひ、柊くん?」




なんで柊くんが固まってるわけ!?




それになんか顔も赤くなってるし…?




ツンツンと肩を触ると、やっと我に返ったのか驚いた様子で口許を手で押さえていた。




「柊くん?」




「…お前さそれって…」




柊くんはそう言うと、「はぁ~…」とあの時の涼太くんと同じように大きなため息をついたのだった。
< 303 / 331 >

この作品をシェア

pagetop