俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
「うるさい」




そう言って私を強く抱きしめた。




ずっとずっと触れたかったぬくもり。




柊くんの匂いがする。




もう離れたくはない。そう思った。




胸の鼓動がどんどん加速する。




私と同じく、柊くんの胸の鼓動が加速していくのが分かった。




私たち…今同じ気持ちでいるんだね。




「柊くん、どきどきしてる」




「花もな」




私は小さく笑うと柊くんの背中にぎゅっと腕を伸ばした。




「温かいね」




「ん」
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