俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
そして私たちは腕を離すと見つめ合った。




「柊くん」




「ん」




「私ずっと自分がおかしいって変になったって思ってたけど、それってつまり柊くんのことが好きになってたからだったんだね」




顔を赤く染め柊くんを見上げながら、照れくさそうに笑ってみせた。




「花」




名前を呼ばれたかと思うと、柊くんの顔がどんどんと降りてきて、そして…




チュッ




と、小さな音が鳴るようなキスをされたのだった。




えっ…い、い、今のって…キ、キ、キ、キスッッッ!?




私は瞬きを繰り返し、口をぱくぱくとさせることしか出来なかった。




「顔、真っ赤になってるぞ」
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