俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
「うん!だって柊くん女嫌いだったじゃん!私に散々酷いこと言ってたくせに!」




「今でも女は嫌いだよ。まぁそれは…悪かったと思ってるけど」




そう言って柊くんは少し気まずそうに視線を逸らした。




「そういえば、どうして柊くんは女の子が嫌いなの?」




ずっとそのことが気になっていた。




誰も理由は知らないって言うし、どうしても聞きたかった。




「…昔付き合ってた彼女に騙されたんだよ」




「騙された…?」




「俺の前ではいい彼女を演じて、裏では浮気。しかも性格も最悪な奴で、上っ面だけの最低な奴だったんだよ。それ以来、女は全部そうなんじゃないかって思うようになって、いつのまにか嫌いになってた」




「そうだったんだ…」
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