俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
教室の中からはすでに話し声が聞こえる。

声の数からにしてほとんどの生徒がもう中にいるようだった。




笑顔…笑顔を忘れないで、いつも通りにいけば大丈夫。




一度、笑顔の練習をすると、私は教室のドアを元気に開けた。




教室の中は予想通り、沢山の生徒がすでにいた。




みんな中学からの知り合いなのか、数人で固まっては仲良さそうに話していた。




私がドアを開けたことにより、一瞬クラスのみんなの視線が集められたが、再び何事もなかったように話しを続けていた。




ここが私の教室か~

あっ席確認しないと。




静かにドアを閉めると、黒板に張り出されている座席表に目を通した。




私の席は…どこだろっ…




「あ、あった」




一番後ろの窓際から二番目の席だった。




やった。結構いい席じゃん。

これなら授業中少しくらい寝てもバレなさそう!
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