俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
「ふ~ん…」




女の子は私を見定めるようにじろじろと見ると口を開いた。




「ちょっと可愛いからって、調子にのるなよ」

「は、はい?」




ど、どういうこと!?私、初対面だよね?



私が聞き返すように反応すると、続けて言った。




「隣の席だからって気安く話しかけられるとか、仲良くできるとか、そういう甘い考え持ってんなら、許さないから。ルール分かってると思うけど、慣れ慣れしくするんじゃなよ。…私なんてクラスも離れっちゃったっていうのに」




「いや、その…さっきから話の内容が分かんないんですけど」




「あんたが大人しくしてればいいってだけの話よ、分かった?」




「は、はぁ…」




結局最後までなんの話をされていたのか謎のまま、女の子は最後に鋭い目つきで私を睨むと、そのまま教室を出て行った。




な、なんだったんだろう今の…

隣の席?気安く話しかける?

…さっぱり分かんない。




私は変な人に絡まれたな〜と、ため息をつくと、やっと自分の席へと座れた。
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