俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
「うんっ私、中学卒業してこっちに引っ越してきたんだ」




「そうなんだ!それなら知らなくてもしょうがないよね。あのね、柊悠翔くんって言うのは「ホームルーム始めるぞ~席につけ~」




女の子が言おうとした矢先、ちょうど教室に入って来た先生の声と重なってしまった。




「ごめん、席戻るね」




女の子は小さな声でそう呟くと、自分の席へと戻って行った。




さっきなんて言おうとしてたんだろう…

少し気になるけど、まぁ、私には関係のない話だよね。




先生が教室に入ってきたということはホームルームの始まる時間になったというわけだが、私の左隣、窓際の席に人はいなかった。




もしかして休み?それとも遅刻なのかな?




そんな疑問を頭に浮かべていると、先生が出欠を取り始めていた。




次々とクラスメイトの名前が呼ばれ、それぞれ返事をしていた。
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