水玉模様
それは残暑のように、その熱さを引きずっていた…。

「何突っ立ってんだよ、オマエら。」

「あー充也くん。」

「…おはよ、充也。」

「え゙、それだけかよ⁈愛想ねぇな。」

「テンション上がんないんだもん、ほっといてー。」

「ほっといてー充也くん。」

「へいへい…。」

呆れる充也をシカトして、あたしとあやねは教室に向かった。


「あやね、ちゃんと来たじゃん。」

教室の前で腕組みする生輝くんに遭遇した。

「何よぉ生輝ぃー。朝電話くれた時、ちゃんと行くって言ったじゃん。」

「だって、去年は休み明けたまに来てなかったらしいじゃん。えらいえらい。」

ふてくされるあやねの背中をポンポンして、『じゃぁね。』と帰って行った。

しっかりしてんなぁ…。

「失礼しちゃうわぁー、生輝のヤツ。」

怒ってんだか喜んでんだかーーーぶつぶつ言いながら席についたあやね。

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