水玉模様
その後、消灯までのわずかな自由時間には、サキちゃんが石黒くんに無事告れる様に、協力もしなければならない。

京都に着くまでの間に、あたしの知らないところで、そんな話になっていた。

あたしとあやねは、大浴場へと急いだ。


お風呂が終わったら、次は大宴会場でご飯。

髪なんか半乾き、みんなぞろぞろと体育のジャージ姿で移動したのだった。

女子のスッピンを見た男子達は、それだけで盛り上がっていた。

その話題から、あたしと篠田くんのクリーンデーのホース事件にまで発展したけど、あたしはさらっとかわした。

もう、そのことには触れてほしくないから…。

篠田くんへの想いは、思い出にしたいから。


大宴会場での席は特に決まってなかったから、あたしはテキトーにあやねの隣に座った。

篠田くんと森さんは、周りに見せつけるかのようにベッタリだった。


気にするな―――何度も唱えた。

シメの学年主任の話が終わると、あたし達は大宴会場を後にした。

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