水玉模様
「あやね、あたしちょっとトイレ行くね。」

「うん!早くね~!」

「ついでにロビー見てくる!」

「はぁい!」

あたしは、とりあえず部屋から脱出した。

瞬と一緒の時は、考えなくて済んでた篠田くんの存在ーーー近くにいられては困る。


てかサキちゃんがロビーで待ってる…あたし達が石黒くんを連れてこなきゃいけないのに、あやねは忘れてるのか?ってくらいのはしゃぎっぷりだった。


「…はぁ~……。」

大きなため息をついたところで、現状が変わるわけでもなく…。

途方に暮れかけていたーーー…。


「…。」

サキちゃんを1人にしておけない…きっとすごく不安がってるはずだから。

ロビーへ向かいながら、あたしはあやねにメールをした。

石黒くんを、連れてきてもらうために…。

てか石黒くん、部屋にいたっけ?

充也には絡まれるし篠田くんは気になるし…全然見てなかったなぁー。

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