水玉模様
見上げた先にいる篠田くんは、ふんわり…笑った。

「…。」

その笑顔に、つられそうになる。

「充也、俺やっぱ帰ろうかな。」

「何言ってんだよ、無理無理!みんなでゲーセンなんだから。」

充也は相変わらず強引だ…。

「瀬口、プリクラとろーぜ。3人で。」

「……いいケド。」

「じゃぁ決まり!悠もな!その前にメシな。」

充也の上機嫌ぶりに、あたしと篠田くんは顔を見合わせて…苦笑った。

「…?」

篠田くんの顔を見た時、少しだけ違和感を感じたけど、それが何なのか…判らなかった。


今日は終業式で半日だったから、途中ファミレスに寄ってお昼ごはんを食べてから、ゲーセンに行った。

「瀬口チビだから真ん中な。」

「チビって言うな、充也!」

「しょーがねぇじゃん、俺から見たらみんなチビなんだよ。」

「うるっさい!」

「あはは。」

あたしと充也のやりとりを、篠田くんが笑いながら見守る。

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