水玉模様
冬休みの課題は多くはないから、充也を頼ることなく年内にあやねと必死で終わらせた。

で、年越しギリギリのところで瞬と生輝くんと合流して、4人で初詣に出かけた。


毎日が、楽しく幸せに過ぎていったんだ…。



【あけましておめでとう】

お決まりの新年のあいさつも、ケータイを持つ様になってからは年賀状なんて書かなくなった。

メールで済ませてしまうのが、当たり前になってしまっている。

大抵それらは似た様な内容で…この時ばかりは、普段連絡してなかったりする子からもメールが来たりするんだ。

面倒に思いながらも、その全てに返信するのが社交辞令というヤツなんだろう。


「…。」

あけおめメールは篠田くんからも届いていて、メールが来ただけでドキドキして浮かれていたあの頃を思い出す。

大丈夫、これは社交辞令だから。

大丈夫……言い聞かせて、返信をした。

大丈夫ーーー何が、大丈夫なんだろう…。

《今年は受験生だね。》

「…。」


< 258 / 358 >

この作品をシェア

pagetop