水玉模様
「瞬って理系なんだ?生輝くんも。」

「あれー?言ってなかったっけ?」

「聞いてないし。」

「まぁまぁ。早くカラオケ行こ?」

生輝くんが、あたしをなだめる。


こうやって4人でわいわいしてる時が、一番楽しい時間だと、この頃思うんだ。

「じゃぁ出発♪」

あやねが先頭になって歩き始めた。


歩きながらあたしは、首元で微かに揺れる指輪の存在を感じていたーーー…。



「あッ!お姉ちゃーん!」

「…!」

校門を抜ける辺りまで来たとこで、面倒な声(苦笑)が聞こえてきた。

振り向くと、友達と一緒にいる和紗が手を振っているのが見える。

『“お姉ちゃん”⁈』

瞬と生輝くんが、ハモりながらあたしを見る。

「もしかして和紗ちゃん?」

何度か面識のあるあやねは、和紗の名前を覚えてたみたい…。


「……。」

まだこの3人には言ってなかったんだ。

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