水玉模様
でも、この時のあたしは、そこまで気に留めていなかった…。

気にしても仕方ないくらいにしか、思っていなかった。

月の満ち欠けみたいなモノだ、と。

篠田くんとの出会い…。

思っていたよりも印象深く、あたしの中にハッキリとその存在を刻んだ。



そして新学期―――あたしは2年4組で、充也は2組になった。

あたしと同中だったあやねも、4組になった。


そして、篠田くんも―――4組…。

あやねとはずっと仲良しだから、単純に嬉しかった。

充也は、あたしと篠田くんが同じクラスになった事を、羨ましがってたっけ…。

今では”教科書忘れた時にちょうどいい”なんて言ってるけど。

篠田くんは、というと…。

「おはよ。」

って、それだけを…あの柔らかな笑顔で言ってくれた。

篠田くんが結構モテるという情報は、あやねから。

1年の時、あやねの友達が何人か告ってるらしい…。


そして…。

2年になってからも、充也と3人でふざけ合ったり、篠田くんとは結構話すようになった…。

< 29 / 358 >

この作品をシェア

pagetop