水玉模様
「どうもしないよ。和奈の声聞きたかっただけ。」

「…。」

瞬ーーー…。

こんな普段と変わらない瞬の言葉にも、今は胸を刺される思いがする。

「ごめんね、今まだ充也たちと居るから…また連絡するよ…っ!」

「ふーん…そっか。じゃぁまた!みんなによろしく。」

「え、あ、うん。わかった、じゃぁ…。」


話が終わってすぐに、あたしはケータイをマナーモードにした。

てかどうしよう…。

電話がかかってきたことで、冷静さを取り戻しつつあったあたしは、数十秒前のことを思い出して急にドキドキしてきた…。


あたし、篠田くんと…。

「大丈夫?」

「あ…っ、うん、もう…大丈夫。ごめん…。」

今度は篠田くんの声で、我に返ったあたし。

「帰る?」

篠田くんが意地悪く笑う。

「~…ッッ。」

「嘘(笑)。来て?」

篠田くんの手がのびてきて、あたしの全身がドクンと音を立てた。

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