水玉模様
「ごめん。俺のことなんか、もうどうでもいいよね…。でも沙耶香とちゃんと離れたから、最後にもう一度だけ言いたかったんだ。」


え…今何て――…。

「森さんと……?」

「ちゃんと話して、理解してもらったから。アイツ、母親と俺から離れて強くなるんだ…って。大学の寮に入るって。」


ホント…?

じゃぁあたし…。


「俺と、付き合って欲しい。」

もう…いいんだよね。

「篠田くん…!」


冷たい風に舞う、桜と風花がくれた奇跡の中で―――あたしと篠田くんはキツく抱きしめ合った…。




あれから1年が過ぎた。

あやねは生輝くんとラブラブ続行中、もちろん充也と礼衣子さん、和紗と瞬もーーー。

桜を見ていると、篠田くんと出会った日のことを思い出すーーー実はアレも、充也があたし達を引き合わせるために仕組んだことだったらしい…。


ったく充也にはやられっぱなしだ(笑)。

でも感謝。サイダーってからかうのは、しばらくやめにしようと思った。
< 354 / 358 >

この作品をシェア

pagetop