水玉模様
「え?ヤバイって何が…。」

あたしは、顔から滴る水を払いのけた手を見た…。


ーーー黒ッ‼︎


そこであたしは、気が付いた。

「篠田くんヒドイじゃん!責任とってよね!」

あたしの顔は、見事に化粧がハゲていた…。

ウォータープルーフじゃないんだよ、今日は。

毎朝の化粧に、どれだけ時間を費やしてると思ってんのよ…。

つけまつ毛派じゃないあたしはマスカラ上下に3重は当たり前、ラインもシャドウもバッチリ決めてんのに。


あたしは思わず下を向いた…。

篠田くんに、見られたくなくて。

「責任って言われてもなぁ…。責任かぁ……じゃぁ嫁にでもくる?なんてね(笑)。」

よ、嫁ッ⁈

「…話飛びすぎだから。嫁は遠慮しとくよ。」

「うわ~ひでーなぁ。」

「どっちが!」

苦笑う篠田くんに対し、とっさに大声をあげるあたし。

動揺を、隠した――…。



…秘(カク)した。


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