水玉模様
そしてあたしは、その色に逆らえない。

下を向いたあたしの顔は、『恋する女の子』の顔なんだと思う…。

やっぱりあたしは篠田くんの事が好きなんだと、再確認させられる。

担任の話なんて、どうでもよかった。

でも今日ばかりは、気まずさがあたしに寄り添う。

土曜日、あんなところで会いさえしなければ…。

「…どうしたの?」

突然飛び込んできた、あやねの声。

「えっ?別にどうもしないけど。」

「やだなぁ、ちゃんと聞いててよー。土曜の話!」

「…。」

「あやね達とはぐれた後、瀬口達はどうしたの?って言ったの。」

「…。」

あたしは…カーテンの隙間から見える青い空を、視界の中に入れた。


「雨ひどくなってきたから、すぐ帰ったけど…?」

「…ふーん。」

「自分から聞いておいて“ふーん”はないでしょ。」

「だってぇ。いい雰囲気とかにならなかったのかな~…なんてチョット思ってたし。」

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