水玉模様
「さぁね、アイツ結構モテるから、今頃告られてんじゃない?」

別の男子が言った。

「瀬口、見に行く?」

あやねが、嬉しそうにあたしの方へ向き直る。

「はぁ?行くわけないじゃん。行ってどーすんの?」

軽くあしらうしか、なかった。

「ケチ~。ただの好奇心だもん!」

あやねは口をぷぅっと膨らませて、子供みたいに拗ねていた。


雲をーーー見つめた…。


そうこうしているうちに…。

「よッ!篠田。」

「悠、あの子なんだって?」

篠田くんーーー篠田悠(しのだはるか)が帰ってきた…。


「あー…、告られた。」

「やっぱり!」

「モテるねー悠は!」

「1人わけて~。」

次から次へと、篠田くんめがけて冷やかしの声が飛んでいった。

「返事どーしたよ?」

一瞬…声につられて、篠田くん達の方を見てしまった。

< 9 / 358 >

この作品をシェア

pagetop