吐磨き《番外編連載中》
ピシャッ!

スコアッシュが出て行ったあとの教室は、どっと騒がしくなった。

「まぢ、うけるー!」
「スコアッシュちゃん、マジでタバコやってたわけ?」
「停学じゃ済まないよねえ、退学?」

しばらくして、先生がやってきた。

「いま、桐谷さんが走って校門に向かったけど...何かあったのか?」

あたしははぁい、と手を挙げた。

不良のあたしが絡んでいると知り、先生はムッと顔をしかめた。

「ちょ、先生なんスかその顔!
...桐谷さん、タバコ持ってたんですよ。机の中に入っていて...。それを、あたしが見つけてしまって」

みんな、そーそーと同調する。先生は顔をギョッとさせた。

「えっ、タバコ!?」
「そ〜なんすよ。それで...あたしたちのせいにしようとしたんで、つい強く言っちゃって」

みんな、ウンウンと頷き、先生を懇願するように見た。

「...だから、すいません。でも、桐谷さんがタバコを持ってたのは確かなんです。フタが少し開いていたから、吸ったと思いますし」


クラスがしーんと静まり返った。
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