吐磨き《番外編連載中》
と書いてあった。

転校まであと、1ヶ月だった。

それは赤いペンキで書かれていて、指で書いたのか、ところどころかすれていた。


はじめ、血かと思い焦ったが、後にペンキだと判明した。


そこにはしっかりと

カクラ スミハ

と書いてあり、間違いなくあたしだ。


その遺書をみた、スコアッシュの母親があたしに言った。


「...毎日、ここに5ドルを持ってきて、スコアッシュの仏壇に供えてください。

スコアッシュはワタシにだけの遺書も遺していたんです。

そこには、鹿倉 清羽に5ドルを納めさせろと書いてありました。

貧しいうちのことを、死んでも考えていてくれるんです。


ああ、なんて優しい娘なんでしょう。

...毎日納めなければ、スコアッシュはあなたを殺すそうですよ。

フフフ。さあ、頑張ってね」


5ドル......外国通貨だ。

両替しなければだし、スコアッシュの家はあたしの家から二時間かかる。

そこに毎日通うとなると......出費もある。
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