誰も知らない、君に釘付け。〜彼の隠れた裏の顔〜
「でも、あんなに競争率高いって言われてるのに…
おかしいよね」
「夏木くん?」
「そう、男女関係なく優しいし、モテモテなはずなのに
誰かと付き合ってるって噂、まだないのよね〜」
……一途ってこと、なのかな?
いやいや、でもあの夏木くんのことだ。
気疲れするから、あえて作ってないのかも…
まあ、私には関係のないこと!
「……私、ちょっと飲み物買ってくる!」
いきなり!?と紗奈ちゃんは笑って、私を送り出してくれた。
まだ、HRまで余裕ある……よね。
「紗奈ちゃんにも買っていこうっと♪」
紙パックのジュース、その数三個。
その内の一個にストローを刺して、私は飲み始めた。
「んーーおいしいっ」
今日一日、頑張れちゃう、私!
────ドンッ
曲がり角付近で、追突事故発生……
────ベシャ
……べしゃ?