誰も知らない、君に釘付け。〜彼の隠れた裏の顔〜
雑誌読みながら、思いきりくつろいでる夏木くん。
私は、そんな夏木くんに力いっぱい肩もみしていた。
「それ取って」
「喉乾いた」
す、すっごくこき使われてる。
「そ、そういえば、夏木くんって……
なんで学校でキャラ…作ってるの?」
昨日から気になってた、素朴な疑問。
「……」
って、聞こえてない!?
頑張って聞いたのに……
しばらくして、夏木くんは軽くため息をついた。
「栖和には、関係ない」
当たり障りのない答え。
「関係……ない、かもしれないけど」
「だろ?
なら黙って肩もんでろ」
う、上から目線……
いやでも、私が制服汚しちゃったからこうなったわけで。
「ほら、手止まってる」
うう……何も言えない。