誰も知らない、君に釘付け。〜彼の隠れた裏の顔〜
「どうして声掛けてくれたの?」
「えっ…」
ど、どうしてって言われても……
屋上で告白してるとこを見ちゃったんです!
なんて言ったら、いろんな意味で引かれてしまう気が…
「が、学校で見かけて……それで」
言ってることは間違ってない、よね??
「そっか〜」
嬉しそうに笑う女の人を見る限り、きっと先輩。
こんな素敵な人、振っちゃうなんて……
夏木くん、ときめいたりしないのかなあ。
頭上に疑問符を浮かべていると、
「ねえ!今からちょっと時間ある!?」
いきなり両手を握られて……って、え!?
「ど、どどどこ行くんですかっ」
「んーー?
私のお家♪」
少しずつ、学校から離れていく…
驚く私に、女の人はにっこり笑った。