誰も知らない、君に釘付け。〜彼の隠れた裏の顔〜
「それでは、自己紹介から…」
───ガラッ
慌ててたせいで、教室の前から入ってしまった。
クラスメイトの視線は、私に向けられている。
……ゔっ、これは、痛い。
「初日から遅刻か、全く」
担任の先生が呆れたように鼻で笑う。
全くその通りです、先生……
すごく恥ずかしい。
皆の視線を浴びながら、私は急いで席へと着いた。
「んん、では、改めて自己紹介を…」
───ガラッ
咳払いをして仕切り直した担任は扉先を見つめ、「またか…」と呟きながら眉間にシワを寄せた。