二度目は誠実に
信じられません
「おはようございまーす! 金曜日はありがとうございました」
拓人は休み明けの月曜日。総務部の社員に朝の挨拶と共に送別会のお礼を言った。この総務部にいられるのもあと1週間だと思うと感慨深くなる。
入社して1年目は右も左も分からない状態で迷惑をかけたこともあった。それでも温かく指導して見守ってくれた上司や先輩のおかげで頼られる存在まで成長した。
自分のデスクまで行き、くるりと見渡すと、ちょうど出社してきた沙弓と目が合う。
「忘れて」と言われていたから、沙弓の部屋に行ったことには触れられないが、いつものように挨拶をした。
沙弓もいつもと変わらない挨拶を返す。二人の間に何があったかは二人しか知らない。
二人だけの秘密だと思うとそれはそれで楽しいなと、拓人はメールチェックをしながら思う。
「そうそう、この前も頼んだけど、俺のことは谷さんにしっかりと引き継いでおいてね」
「はいはーい、分かりましたよ。任せておいてください」
拓人は課長の念押しを軽い調子で受け流す。
拓人は休み明けの月曜日。総務部の社員に朝の挨拶と共に送別会のお礼を言った。この総務部にいられるのもあと1週間だと思うと感慨深くなる。
入社して1年目は右も左も分からない状態で迷惑をかけたこともあった。それでも温かく指導して見守ってくれた上司や先輩のおかげで頼られる存在まで成長した。
自分のデスクまで行き、くるりと見渡すと、ちょうど出社してきた沙弓と目が合う。
「忘れて」と言われていたから、沙弓の部屋に行ったことには触れられないが、いつものように挨拶をした。
沙弓もいつもと変わらない挨拶を返す。二人の間に何があったかは二人しか知らない。
二人だけの秘密だと思うとそれはそれで楽しいなと、拓人はメールチェックをしながら思う。
「そうそう、この前も頼んだけど、俺のことは谷さんにしっかりと引き継いでおいてね」
「はいはーい、分かりましたよ。任せておいてください」
拓人は課長の念押しを軽い調子で受け流す。